転職を決める際に、営業職を一度でも経験した方が有利になると言われます。
有利の所以は、キャリアップのしやすさにあります。
理由は、営業職を通して身につく営業力が、あらゆる職種に不可欠なキャリアの基礎となる重要スキルを包括しているからです。
キャリアの基礎となる重要スキルとは、コミュニケーション能力、論理的思考(ロジカルシンキング)、現状把握能力のことを言います。
営業はお客様のニーズを把握して、適切な商材を提案する訳ですので、幅広いスキルを身につけることができます。
今回は、営業力を活かした今後の方向性と転職先について考察していきたいと思います。
社内におけるキャリアップの方向性
営業職を活かした、社内におけるキャリアアップの方向性を2点考えてみたいと思います。
トップ営業マンになって、営業として確固たる地位を目指す
現職で営業を続けて、営業の道を極めるという方向です。
つまり、今の会社でトップ営業を目指すということです。
営業として確固たる地位を築けば、待遇面も良くなりますし、業界でも一目置かれる存在となります。
歩合制の給料体系なら、年収1000万円以上を稼ぐ人も珍しくありません。
実力のある人なら、営業職としてキャリアを伸ばすことが、最も確実なキャリアアップだと言えます。
個人としての名前も売れますから、副業・兼業で仕事も入ってくるかもしれません。
実際に私も売れるようになってから、営業同行や研修の依頼をもらうことができました。
他の仕事をもらえれば自信にも繋がっていきますし、更に先の方向性を描けるようになります。
管理職となって部下の教育を行い、会社全体に貢献する
また、マネジメントとしてキャリアアップをしていくという方向性も魅力的です。
営業としてスキルを付けていくと、今度は部下の育成を任されるようになります。
自分と同じ様に売れる営業を育てていくことで、組織に大きな貢献ができるのです。
その結果、会社にマネジメント能力が認められれば、部長・役員などの道も切り開かれます。
社内での地位向上を目指すにあたって、管理職となることは非常に有効です。
組織を動かすとなると個人よりも大きな売り上げが期待できますし、チームワークによっては大きな売り上げを出すこともできるでしょう。
それにやりがいを感じられる人は、マネージャーとしてのキャリアアップをおススメします。
転職におけるキャリアップの方向性
営業職に長けた人は、コミュニケーション能力やクレーム対応力などのスキルが高い場合が多い傾向にあります。
そのため他職種に転職しても、キャリアアップが図れるでしょう。
営業職からキャリアアップしやすい職種は、以下のようなものが考えられます。
人材教育部門・教育担当
営業職の人間は、広い視野を持っています。
広い視野や今まで培ってきたノウハウ、実績は、人材教育に適しています。
直接指導するのはもちろん、定期的に研修を開き、講師となって指導やアドバイスをするのも良いでしょう。
新人教育はどの職種でも必須ですので、教育に興味がある方にはおすすめの仕事となります。
企画部門・マーケティング部門
営業職は会社と顧客の間に立つ職種です。
そのため両者が何を求めているか理解しやすく、また足りない部分も分かるでしょう。
市場のニーズを理解しているため、マーケティング部門では今までの実績を活かせる可能性が十分にあります。
企画部門では事業計画や経営計画を行ったり、現場で働く営業職のサポートなどを行います。
会社の重要なポジションになりますが、営業職とは違い内勤スタイルなるので、働き方も大きく変わってくるのが特徴です。
営業コンサルタント
高い交渉力や検証力を自信にしている方にはおすすめの道です。
企業内の経営上での課題を見つけ、解決に導く職業です。
営業コンサルタントは人材紹介や営業活動支援など、クライアントの経営に関する幅広い業務に携わっていきます。
自分の能力がそのまま結果に結びついてきますので、やりがいのある仕事といえます。
独立して自分の力を試す
営業職の場合は、正社員として会社に所属している狀態です。
そこからキャリアアップとして、独立し、起業したいと考える方も多くいます。
まずはチャレンジしたい仕事や方向性を決めた上で、独立を考えましょう。
独立を考えた時、やはり卓越したスキルや人脈があった方が非常に有利になります。
また個人事業主として、会社と契約を結ぶ方法もあります。
この場合は一定期間の契約を結び、歩合制や年棒制で報酬を決定。
会社のように月給ではないので、働けば働くほど報酬を得られますが、その分、売上が0なら報酬は0です。
自分の才能や裁量が求められます。
組織に属さずに自分自身の力だけでやっていきたいと考える方には、おすすめの働き方になります。
営業スキルはどこでも通用する!だからこそ磨き上げることが大切
営業職はコミュニケーション能力やクレーム対応力、提案力など多くの要素をもった職種です。
そのためキャリアアップのための道は広く、未経験職へ転職しても、営業職としての知識や経験は存分に活かせます。
私の場合は、独立する道を選びました。
最初は、個人事業主で年単位の契約を結び、完全歩合制で報酬を取っていました。
独立すると、自分の営業スキルのみで戦っていくことになり、大変な部分もありますが、メリットはやった分だけ収入に跳ね返ると言うところです。
また、仕事の時間を自分で自由に設定できますので、売り上げを立てて、あとは長期の休暇をとることも可能です。
そして現在は培った営業スキルを活かし、営業力アップ支援の研修やコンサルティングも行うようになりました。
営業の道を進むと、独立する・他業種に転職する・営業職を極めるなど進む道も様々です。
営業職を通して培われるスキルは、他の業種や職種で使える重要かつ汎用的なスキルとなります。
先ずは、営業職に就いたなら、営業力を高めて売り上げに貢献できる営業マンになって欲しいと思います。
そこから、自分にとって最適な進むべき道が見つかるのではないでしょうか。